カップにスマホ入れるだけでOK 新たなワイヤレス充電方式「E Cup」に注目

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 iPhone 8以降のモデルが対応したことで、ワイヤレス充電への注目が高まっています。現在最も普及しているQi方式の場合、充電台にスマートフォンを乗せるだけで充電できます。しかしそれぞれの内蔵コイルの位置がずれていたり、間にモノが挟まっていたりすると充電ができません。分厚いケースを装着してしまったときも同様です。

新たな無線充電方式の「E Cup」

 ワイヤレスといいながら、実際は充電台にスマートフォンを接触させなくてはならないのがワイヤレス充電ですが、ETRI(韓国電子通信研究院)が開発中の3D充電方式「E Cup」は、そんな弱点を克服できる技術です。例えばスマートフォンをカップの中に放り込むだけで充電が可能。カップの中にはスマートフォンを2台入れることもできるといいます。

E Cup このカップの内側に無線充電のコイルが貼り付けられている

 この技術は「3次元空間無線充電技術」と名付けられています。既存の平面の充電コイルに対し、こちらは3次元空間に均一に磁場を発生し、10cmのカップの内側に均一な無線充電空間を生み出します。カップの中に入れたスマートフォンはどの方向を向いても充電できるため、無線充電台の形状をより自由なものにすることも可能です。例えば車の車内にドリンクホルダーのようなE Cupの充電台を設置すれば、運転中にスマートフォンが台の中で多少動いても継続して充電が可能です。

E Cup 車のドリンクホルダーに内蔵すれば、こんな状態でも充電できる

 ETRIは韓国政府直下の研究機関で、主に基礎研究を開発しています。しかし傘下には直接事業経営を行う子会社も持っており、開発した技術は外部へのライセンスだけではなく、自社での製品化も行っているとのこと。このE Cupもどのような形で市場に出てくるかは分かりませんが、現在は商用化の目前レベルの段階とのことです。

 ちなみにE Cupの充電効率は通常のケーブルによる充電に対して60%程度。商用化のためにはこれを70%以上に引き上げる必要があるとのこと。また、他のワイヤレス充電方式との下位互換性を持たせるために、Qiにも対応するコイルを開発中とのことです。

E Cup カップに入れるだけで充電、これができるようになればかなり便利だ

 2017年9月25日から釜山で開催された「ITU Telecom World 2017」のETRIブースでE Cupの試作モデルを見せてもらいましたが、「充電台に置く」のではなく「カップに放り込めばいい」のは確かに簡単で楽です。スマートフォンの充電端子に接続するコイルのパッドを見せてもらいましたが、Qi方式のパッドよりもかなり大きく、厚みも若干あるものでした。今後はよりスリムなサイズにしていくのも課題でしょう。

E Cup コイルサイズはQi方式のものより大きめ

 恐らく2018年以降、iPhone 8やXに対応するワイヤレス充電台が世界中に普及するでしょう。E Cupが商用化されるころには、自宅ではE Cupのホルダーでワイヤレス充電、外出中はカフェのQiの充電台でワイヤレス充電と、どこでも充電できる環境が整っているに違いありません。無線充電方式は他にもいくつかの新しい技術が登場しようとしています。中身が優れているのはもちろん、他の方式との互換性を持つも技術の登場はユーザーとしてありがたいものですよね。

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